プロローグ

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田島桂介はただ生きていた。 今まで自分はどこにでもいるような大学生で普通の男だと思っていた。 しかし最近になって、自分は普通の大学生よりも随分劣っているのではないかと考え始めた。 今、田島は大学三年生だが二年生の時に留年している。 そして今度は四年生に上がれるかどうかも危ない状況だ。 バイトもクビになり金もない。 地元を離れて一人暮らしをしている田島にとっては金がないのは致命的だった。
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