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気がつくと、六畳間ほどの部屋にいた。突っ立ってる。辺りを見回した。下は畳。自分は部屋の真ん中。横はポットやらお茶入れやら。後ろは大きな窓、そしてベランダ。目の前には襖。どうやら旅館らしい。
前に進んで、襖を開ける。ズボンのポケットに違和感があった。まさぐる。固いものが。手榴弾があった。これでなにをしろと。
そして爆発音。廊下からだ。片手で耳を塞ぐ。煩い。耳鳴りが止まらない。
手榴弾をポケットに仕舞って、ドアを開けた。左を確認。
「おお……」
びっくり。大穴が開いていた。床には血が。右を確認。100m先に、がたいのいい男が、
ロケットランチャーを構えている。
ふざけるな。
男は、肩にロケットランチャーを構え、撃つ準備。これはやばい。
「あわわわわわわあああ!!」
次の部屋まで10m。走る。光った。前に飛び込む。頭を抱えた。
爆風。熱波が躰を包み、音が耳をつんざく。天井から砂埃で咳込んだ。
次のリロードまで時間があるだろう。そう思って、前を見た。男は手に持ったロケットランチャーを放り投げ、新しいロケットランチャーを背中から取り出した。
つ、使い捨てかあああああああ! 四つん這いで、必死に逃げた。ドアを開け、襖を開け、ベランダへ走る。後ろから爆音。バランスを崩した。ごろごろと転がる。窓に頭を打った。痛い。
立ち上がる。窓を開けて深呼吸。そのままベランダへ。隣の部屋に歩く。
忍び足で近づく。こっそりと覗く。いかにも、怪しい男たちが、黒い戦闘服に身を包んでいる。幸運にも、窓が開いていた。ポケットから手榴弾を取り出す。セーフティーを押しながら、栓を抜く。呼吸を落ち着かせて、投げ入れた。
逃げる。そして爆発。
再び先程の部屋に戻る。窓ガラスが割れ、中は真っ黒、そして肉片。臭い。使える武器が無いか探す。アサルトライフルを見つけた。あとマガジンも。
増援が来るかも知れないので、外には出ず、ベランダを伝って移動した。三部屋ほど移動して、やっとドアを開けることにした。
耳を立てて、音を探る。全く静かだった。ドアに耳を付ける。差ほど変わりはなかった。ゆっくり扉を開ける。左、異常無し。大穴が開いてる以外は。右、異常無し。少し先に、二本の使い捨てられたロケットランチャーがあった。
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