朝日

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もう三年になるだろうか サブロウがこの湘南エリアに流れついたのは。 かつては鉄工所で建設資材の溶接工員として働いていたのだが、会社は不景気の煽りを受けて瀕死寸前だった。 どうにかこうにか最悪の事態を免れるものの、一つ得意先としていた先が不払いを起こし大打撃を受け経営は悪化する。 段々と注文の量も目減りしていき、社員達もこの先に対する不安が高まり不満を口に出す人達が増えていった。 ある日サブロウが出勤すると、先に居た社員達がざわついいていた。どうやら話しを聞くと社長が逃げてしまったのだった。 会社が倒産した。
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