53人が本棚に入れています
本棚に追加
「ジヨン、好きだよ」
「ジヨンは泣き虫だな」
「ジヨナ…愛してる」
うん、うん
俺も愛してる。兄さんが伸ばす手に触れようと手を伸ば、
「ジヨンっ!!なにやってんの!?」
ヨンベに引き戻された
ここは病院の屋上。
あーあ、もう少しで兄さんの元に逝けたのにな…
「ヨンベ、離してよ。」
「もう止めてよジヨン…お願、い…ジヨンまで死んじゃったら、僕…」
ヨンベが泣いてる。なんで?ジヨンまで、ってなに?俺は死にたいんだよ
「ヨンベ離して?兄さんが呼んでるの」
「ジヨン!!兄さんは、もう…死んだんだ。あのとき、」
「そうだね。俺のせいで兄さんは死んだんだよね。」
「違う!!ジヨン違うったら!ジヨンのせいじゃない!あれは、」
『事故だったんだ』
ううん、違うんだヨンベ。ワガママ言った俺のせい。俺のせいで兄さんは…
「ごめんヨンベ。もうやらないから、一人にさせて…」
「…わかった」
屋上で一人になったら急に寂しくなり、虚しくなり、兄さんが恋しくなった。
「ぅぅ…なん、でよ、兄さん…俺をこと、置いて逝かないで…会いた、いのに…」
「ジヨンのせいじゃないのに…ジヨンの中にはまだ兄さんがいる…僕じゃダメなんだね、ジヨン…」
ヨンベも泣いているのも知らないで、俺はただただ泣いた。
最初のコメントを投稿しよう!