零とイチ

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「別に期待してたわけじゃないし。こうなることぐらいお見通しよ」 目の前にいる彼の口が動くと同時に発せられる言葉。 「猫が喋った」 「何驚いてやがる、世の中には不思議なことが多々あるもんよ」 「そっか、そうだよなあ、って、不思議すぎだろ!!」 「ボーズ、そろそろ暗くなるし、おっかさんも心配するといけねーから、そろそろ帰りな」 「で、でも」 「俺のことは気にするな、野良猫なめてもらっちゃ困るってもんよ」 そう言うと彼は姿を消した。
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