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杉下右京。
警視庁での階級は、警部である。
東大法学部卒の優秀なキャリア組でありながらも、その変人ぶりが災いして出世コースから外れてしまい、警視庁の中で「変人」扱いされ、窓際の部署『特命係』の係長に左遷されてしまったのである。
特命係は通称『人材の墓場』と言われ、警視庁の上層部によって疎ましい、もしくは使いものにならないと判断された人材が行き着く部署であり、長年右京とコンビを組んでいた亀山薫が特命係に配属するまでに六人が辞めていったという経歴を持つ、なんとも不名誉な窓際部署なのである。
現在は亀山薫も海外の支援活動として南方のサルウィンという国に旅立ってしまったので、現在はまた独りきりである。
実質的に特命係に捜査権は無いのだが、右京が勝手に事件を捜査し、解決に導いてしまっているという点では、あまり左遷した意味が無いのかもしれないが…。
今でこそ窓際部署に成り下がっているが、元々特命係は現在の警察庁官房室長の小野田が過去に作ったものであり、本来は警察の重要な部署になるはずであった。
しかし小野田のミスから、当時の責任者、杉下右京一人に責任が押し付けられ、それ以来特命係は窓際部署となっているのだ。
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