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「そなの?なんか事件?あ、珈琲そろそろ無ェよ!買って来てくんねぇと…って、もう亀ちゃん居ないんだったな。ヤツがサルウィンに行ってから数ヶ月だけど、まだ癖が抜けなくってなぁ…」
インスタント珈琲の粉が入っていた瓶を持ちながら、かかかと角田が乾いた笑いを飛ばした。
「で、なんか事件か?さっきから資料見てっけど」
角田が右京が閲覧していた資料を覗き込んだ。
「なになに…。幻想御手?なんだそりゃ。げんそう…ごて?」
「幻想御手(レベルアッパー)。最近学園都市で横行している、能力者のレベルを短時間で簡単に上げてしまう代物だそうです」
「…学園都市つったら、超能力が普通に実在してるっつー、あの学園都市か。行ったこたぁ無ぇけどな」
ずず、と角田が珈琲をすすった。
「でもよ、学園都市内部の事件なら、警備員(アンチスキル)や風紀委員(ジャッジメント)ってのが対処するんじゃねぇの?わざわざ蚊帳の外の警視庁が出る幕でもねぇだろ」
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