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「確かに。角田課長の言う通り、学園都市の中では警備員(アンチスキル)と風紀委員(ジャッジメント)が実質的な治安維持活動を行っていますからねぇ。学園都市内の事件なら、これらの治安維持機関が動くでしょう。しかし、今回の事件は外部と学園都市を跨って起こっているということだそうなのですよ」
右京がぱさりと資料をめくる。そこには一枚の写真がクリップで留められていた。
「ん?なんだこの写真。なんかの取引現場見てぇだな」
角田が写真をまじまじと眺める。
「スーツの男と若い兄ちゃんか。なんか、パッと見た感じでもいかがわしい臭いがプンプンすんな。で、この手渡してるもんは?」
そこには黒いスーツの男二人と、フードを被った人物三人の何かの取引が撮されていた。
「まだ、わかりません。今、米沢さんに写真の克明な解析をお願いしているところです」
右京がティーカップに入った最後の紅茶をごくりと飲んだ。
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