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『あっちぃ~…。
マジでなんだよ、この暑さ。溶けるっつうの』
『マジやってらんねぇ。クーラー壊れるとか聞いてねぇぞ』
『ほんとだにゃ…。現代っ子はクーラーなしには生きていけないんだにゃ~…』
『あぁ~っ!!!!
なんでクーラー壊れてんのっ!?
ってか、竜ちゃんは暑くないわけっ!?
学ラン着てるの自分だけだよっ!?』
四人の目が一斉に竜に向く。
そこには教室で唯一学ランを着たままの人物が…
『タケ、その呼び方やめろって言ってんだろ。
ってか、クーラー壊したの、…お前らだろ』
そう言い、溜め息を一つはいた。
そう事の発端は、すべてこの四人から始まる。
『なぁ、外暑いからここで野球やんね?』
『いいね、いいね。んじゃあ俺ピッチャーで』
『んじゃあ俺はキャッチャーやるわ』
『俺は審判するにゃ』
『なら俺がバッターだな。竜は?やんねぇの?』
『パス。見とくからいい』
『んじゃあ始めんぞ。ぜってぇ、ホームラン打ってやる。
黒板までいったらホームランって事で』
『ボールは…、このソフトテニスのでいい?』
『あぁ、バットは…、テニスラケットでよくね?』
『じゃあ、始めんぞ~』
(なんでテニス用具ここにあるんだよ…)
そうこうしている間に始まった野球らしきもの。
意外にもタケの投球がよく、追い詰められていく隼人。
そして悲劇はここから始まった…
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