親友の頼み。

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  「…分かったよ。」 俺の言葉に、真也はキラキラと目を輝かせて顔を上げる。 「そのかわり、今度なんか奢れよ。」 そう俺が言うと、真也は子供っぽい笑みを浮かべ。 「うまいラーメン奢ってやるよ!」 とのたまった。 「ラーメン限定かよ。相変わらずだなお前は。」 「だって小遣い少ねぇんだもん。 いつの間にかなくなってるし」 「お前はいい加減小遣いを計画的に使えよ」 そう言って、俺は真也の額を小突く。 馬鹿っぽくて金もないこいつだが、やっぱり俺はこの親友を嫌いにはなれない。 いや、俺だけならず他の奴もきっとそうだろう。 こいつはバカだが、根は本当にいいやつなのだ。 …まあ、女子には好かれないらしく…彼女はいないが。  
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