旅立ち

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「…クウザ」 クウザだ。 どうしたんだろう…。 「はぁ…間に合って良かった」 「どうしたの?」 一息つくと、私の首に手を回した。 「ちょ」 「はい。魔術師の護りだ。コイツがお前を守ってくれるさ」 首に、ネックレスがかかってた。 「これ、お母様の形見じゃない…こんな大切なもの、駄目よ」 「いいんだ。持ってて」 「…ありがとう。じゃあ私、いくね」 クウザから離れようとする。 その瞬間手を掴まれ、顎を上に向かされる。 「…ん…」 唇が重なった。 「よし! じゃあ行ってこい」 クウザに身体を押され、扉の中に転がり落ちる。 「!?」
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