26回目のバースデー

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霧谷と美歩は、同じタイミングでため息をついた。 「はぁ・・」 外の雨の音は、ざわついてる店内にも響くほど、激しく降っていた。 霧谷は、左腕にしているブランドものの時計をみた。 「あれから一時間以上もたったのか」 時計の針は、十時を示していた。 「こりゃ待ってもムダやな。とりあえず帰って寝るか」 霧谷は雨が止むのを待つの止めて立ち上がった 隣の椅子に置いてあったカバンを持ち上げた。 横には、タクシー乗り場の女の荷物が置いてあった。 霧谷は、ジャケットをはおり、窓に映る自分の髪を少し直して歩き始めた。 タクシー乗り場の女は、霧谷の事は気づかないのか、携帯を眺めていた。 「ありがとうございました!」 店員の明るい声が店内に響く。 霧谷は、大雨の中をコンビニのビニール傘をさして歩き始めた。 窓には、タクシー乗り場の女が見えた。 「きれいな人や・・・」 霧谷は呟いた。 ビニール傘は、楽器かと思うくらいの強い雨音をたてていた。
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