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「えっ!?」
あんなに勿体振った割にはロストは教えるつもりは無いらしい
ゼロは思わず気の抜けた声を出してしまう
「だ~か~ら~内緒だ!」
ロストは相変わらず楽しそうに笑いながらゼロに詰め寄っていたのを止め、先程まで座っていたソファーに座り、時間が経って少し冷めてしまった紅茶を啜る
「何でだよ!?」
ゼロも流石にムカついたのか、ロストに向かって怒鳴ってしまう
「怒るなよぉ」
ゼロの態度にも飄々としながらロストはヘラヘラと笑っている
それを見て、ゼロの怒りも冷めたのかロスト同様、紅茶を啜る
「…でも知らないと使えないじゃないか」
怒りは収まったといえ、拗ねたようなふて腐れた感じは残っているようだ
それを見て、ロストは小さく微笑む
その笑みはさながら、父親が子供を見るような目である
「それは大丈夫だ!」
ロストは自信満々に答えるが、どんな機能かも知らず、使い方も知らないのに何が大丈夫だと言うのだろうか
ゼロもそう思っているのか、やはり不審そうにロストを見る
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