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「ツクモ~そろそろ起きろ~」
元気な女性の声でツクモは目覚めた。中途半端な眠りのせいか、体がだるい。
起き上がってみると、見慣れた自分の部屋の中に、今朝分かれた女性の姿があった。
「何でお前が俺の部屋にいる?」
「お母様が通してくれたからに決まってるでしょ」
舞は、ベッドの前で仁王立ちしている。
こいつは、男かと言いたくなるぐらい堂々と胸をはって。
「お前にとやかく言ったところで無駄だな」
軽くため息混じりに言い捨てて、着替えをしようと立ち上がる。
「あんたもうすぐパーティー始まるわよ。そんな格好じゃ恥ずかしいからちゃんと着替えなさい」
「言われなくてもわかっ……」ズキン!!
突然の頭痛に顔を歪めるツクモ。頭の中に何かが流れ込んで来る。
「ちょっとあんたどうしたの?まさか体調悪くて寝てたとか?」
ツクモの様子がいつもと違うのが分かり心配した表情を浮かべる。
「いや、体調はふつ……」ズキンッ!!
『我を求めよ』
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