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よう、お前ら。この世界が好きか?
俺は嫌いだ。
特に今は最悪だ。
なんせ腹にナイフが刺さったままで、血が流れ続けて止まらない。
その上、人気のない公園で雨に打たれながら仰向けだ。
誰がどう見たって幸福だとは言い難いだろう。
血と一緒に体温が流れ出し、おまけに冷たい雨が容赦なく全身を濡らしている。
もう指一本動かせない。
救急車やパトカーのサイレンの音はいつまで経っても聞こえやしない。
畜生、通報ぐらいしてくれてもいいだろうに。
ああ、きっともうダメなんだろうな。
死を目前にしながら、俺は不思議なくらい冷静だった。
そりゃそうか。
俺は死にたいと、ずっと思っていたからな。
苦痛に満ちた二十三年間の人生に、ようやく幕を降ろせるのか。
そう自分を納得させた途端、今度は生への渇望が湧き起こる。
くそっ! これで本当に終わりかよ!
こんなことで終わりか!
悔しさが憎悪に変わり、世界へと向けられたが、それで何かが変わるわけでもない。
人間とはなんて小さな存在なんだ。
人生の最後に悟りを得て、この俺、葉島光作は永遠に醒めない眠りの世界へと墜ちていった。
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