暗闇から望む蝙蝠

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彼の名前は鏑木蒼(カブラギソウ)。 現在は二年生だ。 平均的な彼にはある二つの弱点がある。 それは未だに《WEAPON》が覚醒していなかった。 「オハヨー!蒼!」 この黒髪美人の黒澤美鈴(クロサワミスズ)だった。 蒼の幼なじみで腐れ縁で成績優秀。 おまけに出現率が低い《WEAPON》である《心》の武器、《ミラージュ》の持ち主だ。 「止めろよ!」 「あら~?逆らっちゃって良いのかなぁ?」 蒼は体育以外は成績が全滅状態で、いつも美鈴に教えて貰ってるのだった。 「畜生・・・」 「せめて《WEAPON》出せるようにしようね~」 美鈴は高笑いをしながら何処かに消えた。 「お前も大変だな」 そんな蒼の前に現れたのは高倉迅(タカクラジン)だった。 「お前だって《サモン》出せるじゃねえか」 「慰めようとしたのになぁ~」 「いらねえよ」 蒼は教室を出ていった。 「折角心配してやったのによ」 そしてその後を《黒い影》が追っていた事は気付いていなかった。
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