青年

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傷口を押さえつけるように彼女の腕を握って車へと向かった 「あの……」 「縫わないといけないよ。さすがにそれだけ深いとね、自然治癒は不可能」 「…病院、行くんですか?」 「行くのは俺の家。開業医なんだ。だから心配しなくて良いよ」 「しんぱい…」 感情のこもらない声 危険だ 思わず眉音がよった 「……あの…」 「あ、ごめん」 腕に力を入れ過ぎた 痛みがあるなら、引き返せる 「大丈夫だから、ついておいで」 俺の言葉に彼女が小さく笑ったのが気配で解った
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