三人称さんの憂鬱（仮）

Mission1 愛……愛ってなんだよ！

　こちらスネーク、潜入に成功した。

　……どうも三人称さんです。組織の方針で個人情報は割愛しまーす。
　うん、三人称さんに対して三人称さんを使っても、私にはバレバレなんだよ。
　という事で、話口調になるわけだから、まあとりあえずは話を進めよう。

　ここはとある女性の部屋で、私はそこのクローゼットの中にいる。

　出来ればベッドの下辺りが見つかる可能性が低いのでそこに居たいが、何せ『表情とかを詳しく』という条件が提示させられたから、ここに居るわけだ。

　天井裏という可能性もあったが、これからされる行為を考慮し、まあ、『クローゼットには近付かない』という頼りなーい情報があるので仕方なくいる。

　てか、何、取材だからといって一人追加するかコレ。
　今まで一人で行動して、こんな大事な（私にとって）シーンの時にこんな仕打ちですかこら。

　クローゼットの中に二人は流石にきついし、何より暑苦しい。

　いつ帰るのお前は。

　……は？　シーン終了まで？

　いやまあ、確かに出られない状況だよこれは。
　だけどさ、私の邪魔はしないでほしいわけよ。

　ちっ、何でこんな時に、クソッ！