母の自殺未遂①

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母の自殺未遂①

母は、一向に良くなる気配はなかった。毎日病院には通っていたが、ほとんど寝て過ごしていた。 私はまだ高校に通っていた時だ。理由は覚えていないが、父が家を留守にしている間に、母は手首を包丁で切った。幸い発見が早く、救急車で近くの病院へ搬送され、無事だった。 私は父からのメールで、母のことを知り、授業終了後すぐに家に帰り、病院へ駆けつけた。 傷は深く、動脈は傷付けていないものの、筋に傷が付いたため、今後しびれなどが出るかもしれないと、診断を受け、その日は自宅に戻った。
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