普通でいいんです

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優の隣でほわほわした顔で笑う親友は、世が言うお嬢様。 地元では有名な会社の社長令嬢。 けど、だからって高飛車なとこもなく気取ってるとこもない。 しいて、不満があるとすれば、 ちっちゃいのに“きょにゅう”なんて爆弾を隠し持つところぐらいだ。 今のだって決して優を馬鹿にして言ったんじゃなくて、素だからよけい始末が悪い。 「赤点じゃないし、…ごめん?言われて傷ついた?」 「ごめんってなんで疑問系!?ってそんな傷つくほど繊細じゃって………… ――――あぁ~、もう、さくらんは可愛いなぁ~」 首を傾げる動作が可愛くて、思わず優はきゅうっと抱き締める。 たぷたぷの胸で優の顔が埋まる。 (――――――泣けてきた) 胸がない事がコンプレックスの優にとって琴入の胸は心への凶器でしかないらしい。
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