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「なんじゃぁお主逆らうのか!?──よかろう!わしがお主を屈服させてやるぞよ!」
普段、整理されて塵ひとつ無いようなリビング。
今日はちょっといつもと勝手が違うみたいだ。
「熱っ!お主まだ反抗するか!?わしは熱い飯が食いたいだけじゃと申すのに……。いいじゃろう!全面戦争ぞよ!」
とりあえず、炊飯器の使い方からかな?
※
僕は本が好きだ。
外で遊ぶよりも、中で本を読むような……ガリ勉というよりか根暗な人物だ。
本は僕にたくさんの人生を、心を、世界を与えてくれる。
それは時として、中世に生きる騎士の人生であったり、囚われのみとなった王女の心であったり、強欲な王が支配する世界であったりする。
それは一人の人間である限り、本来経験することのなかった世界。
本はそれを僕らの脳に刻み込んでくれる。
死地に向かう騎士の恐怖を、救われた王女の安堵を、そして改革と勝利の喜びを。
──っと長く語ってしまった。
ともかく、僕は本が好きなのだ。
あの日も、学校の帰り道にある古本屋が、久しぶりに開いているのを見つけ、本を漁っていた。
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