2人が本棚に入れています
本棚に追加
★ ★ ★
「あーあ、お姉ちゃん。静妃先輩のこと怒らせちゃった」
「うん、それは仕方なかった。今はそう思わせてくれ」
そんな会話をしながらキャンバスを用意する私と海羅から少し離れたところで、静妃は黙々と絵を描いていた。
「全く……。一体お姉ちゃんは何を言い出してたのかなっ!」
「ん~? そりゃ――」
「あ・や・め・さん?」
静妃が結構低い声を出しながら、笑顔でこちらを見ていた。
「――言えねぇなぁ……。言えねぇよぉ……」
「そっか……」
海羅が明らかに落胆した声を出した。
ここで私は、ちょっと良いことを思いついた。
最初のコメントを投稿しよう!