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「どうして?君には帰らなきゃいけないところがあるんだよ!?」
しまいには悲鳴を上げるような声で僕が叫んだ。
・・・・・・そうでもしないと、彼がどこかへ行ってしまうような気がしたから。
それでも尚、彼は俯いた。
とうとう我慢ができなくなって、僕は彼の腕を掴んだ。
いや・・・・・・掴もうとした。
するり
僕の腕が、触れるはずの彼の腕を突き抜けた。
僕はあまりのショックに、膝を着く。
「ごめん、ジョバンニ。僕はもう・・・・・・君たちの元へは戻れない」
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