42人が本棚に入れています
本棚に追加
/231ページ
そう言ったロゼの表情は明るく曇りが無い。
だがその茶色い瞳には、今にも雨が降りそうな黒い雨雲がかかっている様に暗く寂しげな感じがしていた。
『(綺麗な茶色の瞳なのに、凄く暗い瞳……。)
あの、ロゼさん。ここから少し行った所に私の村があるんです。
差し支えがなければ、助けて頂いたお礼がしたいんですが……。』
『お礼ねぇ…………あっ。じゃあさ、飯食わせてくれないかな?
朝から何も食ってなくてさ、ハハハ。』
苦笑いしながらそう言うと、今まで黙っていたロゼの腹の虫が勢いよく鳴いた。
最初のコメントを投稿しよう!