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『見た目より、意外と鋭いね。』
「見た目より? それってどう映ってるの?」と心の中で思いながら、マキナは無言で首を傾げる。
ロゼはそれを気にせずに話を続ける。
『マキナの思った通りだよ、あれはギルドの仕事じゃない。
あえて言うならば「個人の仕事」って言った方がいいかな?』
『個人の仕事……ですか?』
ロゼは小さく頷いたまま、壁にもたれ掛かった。
壁からは木材の温かみが伝わってくる。
『そう……「俺が背負ってる忌々しい仕事」の一つかな。』
そう呟く様に言ったロゼの顔は、月明かりで出来た影のせいか、どことなく寂しげな顔に見えた。
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