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『ん……(なんか良い匂いする…。)』
匂いに釣られ、寝ぼけ眼でムクッと起きたマキナは目を擦りながら言った。
瞼の重さがまだ眠気を誘ってはいるが、匂いに釣られた空腹には勝てなかった。
『マキナさん、お早うございます。』
『ん? やっと起きたか、寝坊すけ少女。』
『何ですか、その寝坊すけ少女って!!』
ロゼはサッと耳を抑えた。
朝日が昇り、早々光が窓から差し込んでいる。
つがいだろうか?
マキナの声にも気にもせずに、窓辺に小鳥が二羽止まってこちらをみながら、ピュイピュイと声を発している。
部屋に漂う朝御飯の匂い。
食堂からだろうか?
とてもいい何かを焼いた匂いが窓から漂ってくる。
『起きて早々、それだけ声が出せれば体調は万全か。顔洗ってきな、タオル置いといたから。』
マキナはブツブツ言いながら洗面台に行く。
ロゼはニヤニヤしながら椅子に座り、フルーツティーの入ったカップを口に運ぶ。
『ロゼさん、楽しそうですね。
マキナさんの影響でしょうか?』
『冗談言うなよジュラ。』
ジュラもフフっと笑い、カップを口に運んだ。
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