Episode 3

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『いつまで泣いてんだ? 倒したんだから心配ねぇだろ。街も見えてるし。』 安堵もあったのだろうか。 それでもグスッグスッと鼻をすする様に泣きながら歩くマキナ。 『こんな事もあるって分かってたハズだろ。村を出て来る時、「こういう事態」も覚悟はしてたんじゃねえのか?』 『…………(コクッ)。』 小さく頷く姿をみて「ハァー」っと溜め息をつくロゼは、雲一つ無い空を見上げ、手で両目を覆う。 『まぁまぁロゼさん。だからこそ「私達の」護衛ですから。』 『すびばぜん……(泣)。』 『いや、護衛はジュラの仕事だろ。』 護衛の依頼に俺を巻き込むなと言わんばかりに、さらっと流すロゼ。 相当、怖かったのか。マキナが可哀相に見えてくる。 実際、戦闘が始まった時、異形の魔物に接近したのはロゼとジュラの二人。 この二人の方が「もっと怖い」思いをしたのだが……。 ロゼは足を止め「おい」とマキナの肩を叩く。 顔を上げると目の前には街を囲む塀があり、出入口を守備する警護兵の姿があった。 『安心したか? そろそろ泣き止めよ。泣いたまま街に入ったら恥ずかしいだろ。』
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