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1時間半かけて、やっと見つけた格安宿屋。
格安といっても「周りの宿屋に比べて」であり、他の一般的な料金と比べれば約二倍はする。
その宿屋の一階には、酒場や食事処も備わっているからだろうか。
様々な地方の商人らしき人間が見受けられ聞き慣れない言葉も行き交っていた。
『それにしても本当に凄い人の数ですね。知らない言葉も聞こえるし。(ルクスもだけど)』
『個人的には、ルクスよりこっちを首都にした方が良いような気がするな。
こっちは港と違って陸地を主とする商人が多いし、俺は「陸が好き」だからな。』
受付を終わらせ、そんな会話をしながら階段を上がり部屋へ向かう。
格安とはいえ、値段が値段。
流石と言って良いほどの部屋の広さに無駄な装飾で高級感が増している。
そして、この三人程度ならば余裕で大の字で寝泊まりできる広さだ。
『ひ……広い!!』
マキナは胸の前で手を組み部屋を見渡し感動している。そして窓に駆け寄り勢いよく開けた。
途端に心地よく程よい風と、人々の活気ある声などが同時に流れ込んでくる。
感動を隠せないマキナをよそに、ロゼは相変わらず部屋の至る所を調べつつ、ベッドの硬さを調べ「上出来だ」と何かに関心している。
ジュラも洗面台や風呂場をみて回り、ロゼが色々と部屋を調べていたように細かく見て回っていた。
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