42人が本棚に入れています
本棚に追加
しばしの沈黙後、何かを考えていたのか真面目な雰囲気を出してロゼが口を開いた。
『ジュラ……俺は子供なんていないから父親の気持ちってやつは解らない。結婚すらしてないし。
けどな、歳の事は置いといて話すが「マキナは娘じゃない」だろ?
あくまでもマキナ自身の諸事情での護衛対象だぞ。』
そう言われたジュラは、真っ直ぐ見つめてくるロゼを見て軽く微笑んだ。
『勿論、それは私も理解してます。
だとしても、中々言えなくなってしまうのが正直な心情なんですよ。
……こんな気持は当の昔に「覚悟を決めて捨てた」はずなのに……。』
『…………。』
『……わかっています。ですが、親という生き物は時に不便な生き方しか出来ないんですよ。
と言っても、個々様々ですし、この気持は私、個人の問題ですから気にしないで下さい。』
最初のコメントを投稿しよう!