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見るだけでもホカホカしていると分かる湯気が立ち昇る脱衣場から出てきたマキナ。
ほんの微かな「いつもと違う雰囲気」に気付き首を傾げた。
『何か有ったんですか?』
『あぁ大有り。』
そう言ったロゼは立ち上がると、ゆっくりとマキナへ歩み寄り目の前に立つ。
『わ、私が何…か?』
『……だ。』
『……え?はい?』
聞こえなかったのか、手を耳に当てるマキナに、今度はハッキリと聞こえる様に大声で叫ぶロゼ。
『鼻歌の話だ!! 丸聞こえだ!! なんだその下手な鼻歌は!!』
それを聞いたマキナは、大声で言われた事よりも「下手な鼻歌」という一点に対して顔を真っ赤にする。
ジュラはそれを見てクスッと笑う。
『そんな話ししてたんですか!! そ、それに、そんなハッキリと下手って言わなくても良いじゃないですか!!』
『「俺達は正・直・者」なの!!』
マキナは勢いよくベッドにダイブすると、枕に顔を埋め、何かを叫びながら手足をバタバタさせた。
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