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『さっきは、その……ごめん。』
『…? あぁ「娘とは違う」ってやつですか?
別に気にはしてません。
ロゼさんも親になった時に判りますよ。』
ジュラは微笑みながらフルーツティーを啜る。
ひそひそ話ではあるが夜中ということもあり、ほんの僅かだが声が漏れ聞こえていた。
(……話し声?)
ロゼとジュラの話し声で、たまたま起きたマキナは、静かに部屋の灯りが漏れている扉の隙間へ向かう。
いつもと少し違う雰囲気。
そしてその会話を聞き、入っていけなくなっていた。
『確か娘さん、今15歳くらいだよね?』
『あれからですから……その位になりますね。』
(……ジュラさんのお子さん、15歳の女の子なんだ。)
部屋を隔てる扉の隙間から聞こえる二人の話。
それを静かに聞くマキナは、そっと両足を抱えるように座り太ももに顔を埋め黙って聞いていた。
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