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ー マキナ側 ー
『ロゼさぁーん? ジュラさぁーん? 何処行ったんだろ……全くもう!!』
土地勘の無い知らない裏路地。
日は昇っているが少しジメッとしたクネクネとしている場所で、明らかに自分自身が原因なのに何故か怒りだしているマキナに声が掛かる。
『どうしたの? 君。』
その声に反応し、マキナが振り向く。
痩せた細った体型で小綺麗な容姿のメガネを掛けた男と、その正反対と言えるガタイの良い筋肉質の男が立っていた。
『え、あの……。』
『見た所、この街の出身じゃなさそうだね。迷子かな。 親とはぐれたのかな?
一緒に探してあげるよ……。』
『は、はぁ、すいません、ありがとうございます。
(怪しい感じするけど、ここが何処かわからないし大通りに出たらすぐ離れよ。』
『じゃあ行こっか……。』
「じゃこっちきて」と男二人の後ろについて行くマキナは気付かない。
メガネの男と筋肉質の男の口角が気持ち悪いくらいに変に上がっているのを。
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