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村に居た時の「あの出来事」。
ロゼに助けられる前、男達に追われていた記憶。
何故か忘れていたその記憶がふと思い出され、身体の震えとなって現れる。
だが今は、その
助けてくれたロゼが側にいない。
口を押さえられ力ずくで連れてこられた、他に人の気配が無い密室の部屋に監禁された。
恐怖心で無意識に声が出なくなる。
次第にそれは震えに同調し、全身が強張り動かなくなる。
『恐怖で声も出ないか? そうだよねぇ……でも安心してよ。その恐怖は今すぐ快楽へ変わるから………ハァハァ。』
『(助けて……助けて、助けて……)』
ー ロゼ・ジュラ側 ー
バシャ、バシャ。
雨足が強まり、通りには無数の水溜まりができ、
さっきまで多かった人通りも殆ど居なくなってしまっていた。
そんな事も気にせず、ロゼとジュラは走り回り辺りを見渡す。
『何か痕跡ねぇのか!!(こんな時に全く役に立たねぇな!!「この神の力」ってやつは!!』
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