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ジュラはことの詳細をギルドへ事を報告する為、一人出て行った。
本当に何も無い家具一つ無い部屋。
所々に落ちているロープや何かの拘束具など見当たる。
きっとマキナ以外にもここに連れ込まれ暴行された人間がいたのだろう。
ロゼは気に入らないと言わんばかりに舌打ちし、気絶してる男二人の頭を無言で殴った。
そんな部屋の中での現在は、ロープで体を拘束された犯罪者の男二人と、それらと距離を取り壁に寄り掛かり座り込んでいるマキナ。
『しっかし、良く動けたな。恐くなかったのか?』
その言葉を聞いているマキナは無表情だ。
『恐かったです……。でも、こうなったのも自分が原因だし、それに今は自分しかいないから自分がやらなきゃって。
そしたら、前にロゼさんが言ってた事を思い出して動けたんです。』
『前に?』
ロゼは腕を組んだまま天井を見上げ記憶を辿る。
そして以前に対処法がどうこう言ったのを思い出した。
『あぁ、恐怖を感じた時って話か。あの話しは殆ど嘘だぞ。』
『う、嘘!?』
『まぁ全部が嘘って訳じゃないけどさ。恐怖を感じている状態の時の人間は、頭で理解していても恐怖がそれ以上に勝る力になってるから、普通身動きなんて出来ないから。』
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