Episode 3

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手に取った袋の紐を緩めると、中には見たことの無い数の金貨が入っていた。 『これ……お金!?』 『報奨金ですよ。それを稼いだのはマキナさん、貴方です。』 『え? でも私は……私はただ迷子になって、皆さんに迷惑を掛けただけで……。』 『確かに迷惑だよな。けど、そのお陰で「恐さを乗り越えられた」だろ。 その結果が、その金になったって訳だ。 さぁて。 雨の中走り回ってビショビショだし、腹も減ったよな、ジュラ。』 『そうですねぇ。お腹が空いたと言えば、私は「甘いお饅頭」が食べたいですね。 マキナさん、何処かお店知りませんか?』 二人はニッとしてマキナを見る。 するとマキナはまた涙を流し、そのまま立ち上がり涙を拭う。 『それなら、私美味しいお店知ってます。』
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