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ロゼは朱く染まった床に躊躇い無く足を踏み出し、ゆっくりと距離を詰める。
異様で言い知れぬ恐怖から膝を付いた仮面の人物は、身を震わせた。
『か、金か!? 金ならいくらでもくれてやる!! だから助けて!!』
慌てながら仮面を外した男は目をつぶり手を合わせた。
そして、気配を感じ目を開け前を見るとロゼがいる。
そしてロゼは、無表情のまま見下ろしながら静かに言った。
『どんな事をしても、自分が犯した罪は二度と消えないんだ。
それが例え……人ではなく「神であっても」な。』
そう言ったロゼは血の付いた剣先を、男の額に付ける。
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