Episode 2

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名はロゼ。 記憶を無くし親の顔さえ覚えていなかった子供のロゼに、親代わりとして育ててくれた男性が付けた名前がロゼだった。 長く生活していく中で、唯一思い出した事。 それは、遥か昔から伝説とされてきた神の代弁者「エフラ・ソロードの血族」である事。 記憶が戻ったと言うよりは「血族の本能が戻った」という方が本質的には合っているだろう。 しかし、それを周りに言う事など出来るはずも無く、小さい頃は「魔物の子」や「不吉な子」などと呼ばれていた。 大人になった今は、「珍しい赤い髪の変わった人間」程度にしか見られていない。
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