Episode 2

10/73

42人が本棚に入れています
本棚に追加
/229ページ
そう小さく呟き、ロゼは椅子にドサッともたれる掛かり、一瞬何かを考えるように天井を仰ぎ見る。 『ロゼさん、貴方はエフラ・ソロードの仕事(業)を行ったまで。気に病む事はありませんよ。』 男性はニコッと微笑み、フルーツティーを一口。 うぅんと舌鼓をうち香りを楽しんでいるようだ。 『そう言ってくれるのは、今はジュラだけだよ。 こんな「化け物の汚れた仕事」、誰にも言わずに付き添ってくれるし……本当に感謝してるよ。』 『いえいえ、これは私個人で決めた事。 それに私は貴方に命を助けられた身。感謝を言葉にするのであれば私の方です。』 ジュラはそう言って再度カップを口へ運ぶ。 ロゼはフッと鼻で笑い、同じくカップを口へ運び香りを楽しむ事にした。
/229ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加