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『……って考えても、金が無いから選択肢は一つしかないんだよね。
どうせ、時間かかっても魔女は逃げないだろし。
(そもそも居るかどうかも分からないが…)』
『そうですね。ベルモットへ向かう途中、サグリアスという町に私の知り合いがいます。
そこで馬を用意してもらいましょう。』
馬というフレーズに目を輝かせ反応したロゼだが、すぐ真顔をになる。
そして親指と人差し指を繋げ輪を作り、ジュラに向ける。
『……金は?』
『絶対大丈夫とは言えないですが、その知り合いには個人的に貸しがあるんですよ。
ですから、馬くらいタダで用意してくれると思います……いや、ダメでも「用意させます」から。』
俯き加減でニヤッと薄っすらと笑みを浮かべるジュラの顔には黒い影が……。
『ジュラ、怖ぇよその顔。
裏稼業でもやっててもおかしくない顔だぜぞ。』
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