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そんな事を考えながら、ふらふらと歩いるロゼは足を止める事なく通りに出ている出店を見て回っている。
『…………。』
何もなかった様にまた歩きだし、そのまま細い路地へ入る。
路地の奥へ進んでいくと、大通りからの活気ある声や音は次第に小さくなっていく。
耳を澄ますと後ろから走ってくる足音が同じ路地へと入ってきたのが聞こえた。
『はぁ……はぁ……。』
『誰かと思えば。こんな所まで。
人を尾行するのが趣味だなんて知らなかったよ。』
『!?』
ロゼは壁にもたれ掛かったまま言い、視線を移す。
そこには息切れをした栗色で長い髪の女性が立っていた。
『誰であろうと、感心しないな。素人がそういうやり方をするのは。
で何の用だい?……マキナ。』
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