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フードの男は右手を手前に突き出しそのまま下に振り下ろすと、2人の男は同時に地面に吸い付くように勢いよく顔から落ち動かなくなった。
顔がめり込んだ地面からはジワジワと血が滲み出る。
すかさずフードの男は駆け出すと、ローダとの間合いを一気に詰める。
流れるような動きで刃物を払い落とすと、そのまま腕を抑え右手でこめかみを掴みグッと力を入れた。
『は、離せ!! あ、あがっ!!』
するとフードの男は静かに口を開いた。
『安心しな。血が吹き出てはいるが、全員死んじゃいない。
まぁ多少「顔は変形」してるとは思うけど……。
お前もあぁなりたくなければ、今すぐ消えな。』
フードから見え隠れする口元は微かに笑っているように見え、その目は獲物を追い詰めた獣のように見える。
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