Episode 2

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馬車の荷台には果物が箱に詰められていて、開いた蓋からは様々な果物の匂いがする。 その匂いは風に乗り後ろ側から外へ向かって流れていく。 『美味そうな匂い……。オヤっさん、食っちゃダメ?』 さっき知り合ったばかりなのに関わらず、ロゼは前から知り合いだったように話し掛けた。 『何だ兄ちゃん、腹減ったのか? 本当は売り物だからダメなんだが、二、三個だったら構わんよ。 ちょっとした手数料代わりだ。』 『おぉ!! 気前良いね。』 ロゼは箱から三つ果物を取り、ジュラとマキナに投げる。
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