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街に着いた時、ジュラに言われていた宿屋の前へ来た。
外観は木造建築で古びた感じではあるが、中へ入ると一変し思わずマキナは「わぁ」と声をあげた。
軽く見るだけでも掃除が丁寧に、そして隅々まで行き届いているのがわかる程新築そのものだった。
外の木造は敢えて枯木を使い雰囲気を出しているのだろう。
受付で部屋を取り、部屋へ向かう。
2部屋取り、マキナは「荷物を置いてくる」とロゼ達の部屋の隣の部屋へ。
ロゼも部屋へ入り、一応「確認」をする。
入口から窓の数、どういう窓なのか。
クローゼットの中からベットの下。
「何か仕込まれてもすぐに判断できる様に」
この部屋には入口の他にもう一つ扉があった。
その扉へ向かい、コンコン軽く叩くと向こう側から声がして「ガチャ」っと開いた。
『あのー、やっぱり繋がってるんですね。』
『そうなるね。空いてた部屋はこの部屋しか無かったし。
それとも、野宿の方が良かった?』
『いえ、そういう訳じゃなくて……その私、一応女だし……お風呂とか。』
何やら気まずい雰囲気をマキナが勝手に広めていくが、ロゼは気にする事なくマキナを見たままゆっくり一歩踏み出しマキナ側の部屋へ入って行く。
『遠慮することは無い。入りたい時一言言ってくれれば。こっちは護衛の仕事も兼ねてるんだ(まぁそれはジュラの仕事だが)。
それに風呂なら俺達は別の所を使うから気を使わず部屋の風呂を使ってくれ。』
そう言ってロゼは自分達の部屋でした様に色々確認し始めた。
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