42人が本棚に入れています
本棚に追加
『生きるって事には限りがあるんだぜ?
だったらそんな見た目だけ気にして時間を費やすには勿体ない。だから……。』
『「大事なのは、今をどう生きていくか」ですか。』
マキナがそう言うと、ロゼはマキナを指差し「その通り」と笑った。
だが、笑っているロゼを見ているマキナは気付いていた。
そのロゼの笑った表情は、「自分を隠す仮面」だと。
しばらくしてジュラが戻ってきた。
が、マキナはすかさず容姿の話をジュラにもしたのだった。
『ほほう、同い歳だったんですね。正直、私は15、6歳に見えてましたが。』
そう言って笑顔を作るジュラを細目で見るマキナ。
そして、それを見るロゼは笑いを堪えながら太ももをパシパシと叩いている。
『ジュラ、それはあまりにも失礼じゃないか。』
クスクス笑いながら言うロゼにマキナは拳をプルプルと震わせている。
『と、この話はこれで終わろうか。それでジュラ、何か判った?』
拳を握りプルプルさせているマキナをチラ見し、クスッと笑った直後に真顔で話すロゼ。
その一瞬の雰囲気に呑まれ、言い返すタイミングを失ったマキナはベッドに俯せになり手足をバタバタさせ始めた。
最初のコメントを投稿しよう!