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甲高い音が森に広がっていくが何も起こらない。
ピーピーと何度も何度も指笛を鳴らすタグラ。
『何で、何で誰も来ない!? アイツ等はどうした!!』
『アイツ等? あぁ、さっきうろついてた奴らの事か? だったら、今頃はきっと気持ちよ〜く夢の世界だろうな。 疲れてたんじゃねぇか?』
『な!!クソッ、構わねぇ!!俺達だけで殺っちまうぞ!!』
それが合図となり、勢い良く刃物を振り上げ襲い掛かる男達だが、あっという間にタグラ以外は地面に沈む。
そんな男達をみてロゼは「はぁ」とため息してタグラを見た。
『これで本当に傭兵なのか? 戦闘の基本すら出来てないし。
さてと、残るのはアンタだけか……。』
ニィっと歯を見せ笑うロゼの恐ろしい顔に戦意を無くしたタグラは力が抜け地べたに尻を付いた。
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