Story.04

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      『そうだよね。  初対面なのに、いきなり  名前聞いて、握手まで  求めちゃって……  怖がらせてごめんね。』 優しい声で謝ってきた光君。 そんな光君の手に 俺の空いている方の手を重ねた。 「大丈夫。確かに、  最初は少し怖かったけど…  光君の手、凄く暖かくて……  安心、しちゃった…」 そう言うと、光君は 優しい笑顔を見せた。 何年ぶりに、人の手が こんなにも暖かいと 感じただろうか。 そう、これが 光君との出会いだった。 この時はまだ 気付いていなかった。 密かに自分の胸が 高鳴っていることに…。      
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