Story.06

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      それから数十分たち、 病室に移されたと聞き 行ってみることにした。 (なんで、こんなに気にしているんだ?) 名前も知らない、赤の他人なのに―… 気にかける必要は、ないはずなのに。 でも、なぜか、守ってやりたいと… いや、守らないといけないと思っていた。 一人にさせたくない、させたらダメだ。 そう思いながら、病室のドアを引き 中に入ると、まだ眠っていた。 近くの椅子に座って、改めて その人を見ると… 眠っているのに悲しそうな、寂しそうな そんな表情をしていた。  
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