小樽航空戦

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竜神艦橋 「敵の爆撃機隊は去りました。尚、米護衛空母は沈没しました。只今救助活動に海防艦が向かっております」 彼は瀬戸護(セト マモル)。黒田艦隊の参謀長だ。階級は中将。53歳。 彼は黒田に今回の事報告していた。 「よろしい。ところで、全機帰ってきたか?」 「少々の傷を負った者もいるようですが、全機が無事に帰還しました」 「そうか。それなら良い。休め」 「ハッ」 瀬戸は敬礼をして艦橋から出て行った。 竜神飛行甲板 続々と機体が帰還してきた。竜神飛行甲板は慌ただしく航空機を収納していた。夕雲隊姿もそこにあった。 「今日、俺達は活躍したか?」 啓示が一言。 「そんな事はどうだって良いだろ。俺はお前達が無事ならそれで良い」 新谷はそう言って艦橋へ入っていった。続いて彼等も入っていった。 竜神艦内のとある廊下 言音と竜乗が歩いていた。言音が唐突に 「ねぇ竜乗。この戦いが終わったら私達どうする?」 と言ってきた。竜乗は戸惑った。 「どうするって…」 「結婚する?」 「は…早いよ」 「でもさ、いつ終わるのかわからないのに」 「…」 竜乗は黙り込んだ。少しした後、彼は立ち止まり、突然 「それなら、今しよう」 「へ?」 と彼はそんな言音をよそに、 「言音、お前に永遠の愛を誓う」 と言って言音にキスをした。言音は突然のことに驚き動きが止まってしまった。彼の唇が彼女から離れてから少しして 「うん、いいよ。ダーリン」 と言音は静かに竜乗に抱き付いた。 「おいしい料理を絶対作るからね」 言音は竜乗の胸の中で静かに、そして優しく呟いた。
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