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「ヒェー、私達も負けてらんないよ。行くわよ竜乗!」
「了解、言音!」
二人は水野少佐が墜とし残した機体を片づけにかかった。
まず言音はFu12の前部旋回機銃の右下の死角から進入、左エンジンを攻撃した。
「!!」
左エンジンに20ミリ弾が命中して火花が数回飛んだ後、爆発。日本海の藻屑になった。
「ウリャア!どうだ!」
彼女はガッツポーズした。そのまま別のFu12を追い求めた。
一方の竜乗は真下からだった。彼は一度海面すれすれまで高度を下げて急上昇。丁度真上にいたFu12の右主翼を蜂の巣にした。彼がFu12を通り過ぎたとき、Fu12の右主翼が脱落、後を追うように右主翼を無くしたFu12が錐揉みして墜ちていった。
また第四十五飛行隊の他の機体も活躍し、六十三機もいたFu12も二十機足らずになり、更に後から来た第四十七飛行隊と第十九飛行隊が墜とした。
「粗方片付いたな。これでロシア軍の連中も懲りてもう来ないだろう」
水野は高らかに笑って言った。
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