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小西は少々変わった戦い方をすることにした。まずAs61一機の後ろに付き、敵の僚機を誘う動きをした。もちろん後ろにもう一機付いて来た。背後の敵機との距離が三百メートル以下になったと見計らって彼はフラップを下ろしてスロットルを極限まで絞り込んで後ろの敵機に衝突させるように動いた。
「ウァ!?冗談じゃねぇよ!」
咄嗟に上にあがり回避した。それを彼は狙っていた。繊細な動きが出来る輝光しか成し得ない刹那の技だ。彼は敵機が追い抜く一瞬を攻撃した。プロペラの先から尾翼の先まで胴体を寸分の狂い無く撃ち抜いた。敵機は少し進んだ後爆発した。
「どうだ!名付けて『木の葉舞い戦法』だ!」
因みにこの戦法は前にもやっていたらしく、今回名前が決まったようである。
続いて山田はAs61の遥か下につくと直ぐに急上昇。
「フルスロットルで行こうぜ!」
とフルスロットルで上を飛ぶAs61を串刺しにするかの如く突撃。
「セルゲイ!下!」
「え!?」
コクピット後方を貫き撃墜した。
「イーヤッハー!!」
一撃離脱だ。
「おのれ許さん!」
忠告した方のAs61が上昇する彼の機体目掛けて突撃。背後に付いた。
「また獲物ですか?」
後ろを見て彼はフラップを下ろし、スロットルを極限まで絞り込んで今度は背面から急降下。
「何だと!?」
As61のパイロットは驚嘆した。
その間に彼はスロットルを半分まで開き、上昇。さっきまで追っていたAs61は上空で水平飛行。パイロットは彼に後ろを取られるまいと降下。
「その考え甘い!」
とまたもや同じことをした。そして後ろを取った。
「ワッ?!」
遅い。山田機から鉛玉攻撃。
胴体に命中。パイロット脱出。機体は海に突入。
「ヒャッハー!」
山田、勝利の雄叫びを上げる。
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